2007'04.12 (Thu) 01:27
熱く燃えるなんてレベルじゃない。
口開けたままポカーンとしつつ熱中して見て、震え上がり燃え上がり全俺が震撼しまくり、そして最後には涙。
素晴らしい、素晴らしすぎる。
グレンラガン。
最高に究極に最強だ!最初から最後までクライマックスだ!
【俺のドリルが真っ赤に燃える!
縮こまったアスをこじ開けジャックインしろと轟き叫ぶ!!】
「一度故郷を離れたからにゃ、負けねえ退かねえ悔やまねえ!前しか向かねえ振り向かねえ!」

とにかく勢いのあるカミナ。
前半を見る限りでは、カミナはその"勢い"だけで押し通るキャラというか、圧倒的な『自己』で持って押し通すキャラなのかと思いました。男の理想、というと言い過ぎかもしれませんが、そんな感じで、男なら誰もが憧れるであろう少年漫画や冒険小説の主人公のような、圧倒的な自分に対する自信―――つまり『自己』で、全ての困難や恐怖に立ち向かっていきそれを乗り越えるキャラクターなのかと思っていました。
実際前半部だけを見て感じでは、そうなのです。
"何処までも"広がる世界に恐怖を感じずに、むしろ楽しみと興奮を感じ取る。道端に転がる亡骸に、同情も畏怖も感じない。
前回の「お前を信じる俺を信じろ」という台詞がその典型のように、彼が持つ圧倒的な『自己』。そしてそれを持ってして恐怖や困難を『押し通す』。それがカミナだったのです。
だが後半部。
敵のロボを強奪する作戦を立て、それを実行するも、ロボは操縦者の認証システムのようなものが付いており、カミナでは動かせなかった。それでも、気合で押し通そうとするカミナ。そんな彼の目の前に偶然にも現れる、昨日見た道端に転がる"亡骸"。

そこで初めて、自分の『死』を意識するカミナ。
子供の頃の親父との別れ。地上に旅立った親父と、一人地下に置いていかれたカミナ。親父が何を目指していたのか。そしてカミナは、彼の地上への憧れに親父が影響していることは確実ですが、カミナはその親父の"何に"憧れて・影響を受けて地上を目指すのか―――その答えは今はまだ分かりませんが、それでも、カミナはその『自分の目指す場所』に辿り着くまでは、絶対に死なないと信じている。そこに辿り着くまでは、負けないし退かないし悔やまない。前しか向かないし、振り返らない。
それでも。
白骨と化した屍を見て、自分の『死』を想起してしまうカミナ。
自分も同じく人間だと、自分もいつか必ず死ぬということを、カミナの『自己』でどうにもならない存在―――『死』
が在ることを、思い出すカミナ。
しかし、だが!
そこで踏みとどまり、そこで耐え。
死の恐怖に退かず、地上に出てきたことに悔やまず、全ての不安に負けなかったカミナは、自分を取り戻します。そして動き出すロボット―――最高すぎる!!

つまり、『カミナはカミナ』ということなのです。
この圧倒的な自信がカミナ。この圧倒的な自己がカミナ。退かず、悔やまず、負けないのがカミナ。だから「俺を誰だと思ってやがる」というセリフ。言うなれば。「俺はカミナだぞ!頭蓋骨見て死の恐怖に震えるなんて事があるかぁ!」。
『カミナ』なんだから、退かないし悔やまないし負けない。死の恐怖も世界への不安も、全部根拠があるのか無いのか分からないような『自信』で持って打ち破るのがカミナ。死とか関係ない。為すことを成すまで、死なないと"信じ込む"。だから『カミナ』という存在は、最強で最高。だから「俺を誰だと思ってやがる」という台詞が出てくる。カミナは、最強で最高なんだから。
もの凄い程の自信を持ち、圧倒的な自己で押し通るのが、カミナという存在なのです。恐怖に打ち震えたあの骨を見た時のカミナはカミナでは無かった。だからあの時、カミナは負けそうになった。―――自分に。
カミナが自信で作り上げた、圧倒的な自己を持つ『カミナ』という存在。それに反していたから、あの時ロボットは動かなかったし、カミナは死にそうだった。けれどそれを乗り越えたから、カミナは彼の望む最強で最高な『カミナ』に戻れたからこそ、ロボットも動いたし勝利もした。
「負けねえ退かねえ悔やまねえ!前しか向かねえ振り向かねえ!」
自分で言っていた通り、それが『カミナ』という存在なんだから。だから、ロボをボロボロにしながらも、こんなにダイナミックな勝利を収めるんだよ。『カミナ』だから。
………
とか書いたけど。最後には、『早すぎる(場所が)』親父の死を見せて、カミナに更に『現実』を突きつけます。人は死ぬし、勢いや自信だけではどうにもならないことも"沢山"あるという現実。
それでも、「前しか向かねえ振り向かねえ!」カミナなら、簡単に乗り越えてくれると思うけど。
地下というのは"限られた空間"(しかもかなり限定的に)であって、それは閉塞感を生みますが同時に安心感も生み出します。空間が(限定的に)限られてるのだから、認識しようと思えば"世界の全てを"認識できる。そうすれば、そこに恐怖は無くなる。

しかし彼らが出てきた地上は、全く持って限られた空間ではありません。全てを認識するのが不可能なほど、"何処までも"広がる空間。作中で彼らが言っていた様に、「思っているほど素敵な場所じゃない」し、「厳しい場所」だ。
カミナはそこを、彼のグレンとシモンのラガンで生き抜こうとする。
シモンはまだまだ全然、態度を決めかねている。とりあえず、兄貴に付いていくだけ。
だからこの作品は、彼らの成長物語であると思う。
シモンの意思の確認もせずに、『自己』でもって何処までも突き進もうとするカミナ。勿論彼にも優しさや思いやりはありますが、彼の持つ自信や言葉、理念や信念は殆ど彼自身に対する内向きのベクトルで構成されています。だからこそ、あれだけ凄まじい『自己』が生み出せるのでもあるのですが。
シモンの方は全くさっぱり。意思も目的も何もない。一まずは『仇』という目的を得たりもしたけれど、それだけ。彼の意思で、彼の自己による目的ではない。彼自身の明日をそのドリルでこじ開けようとは思わない。『ドリル』に輝きが宿らない。
そんな彼らが。果たして何処を目指し、何を目的にし、どうするのか。自らの天元を、そして自分の中にある"世界"の天元(一話までで言う天井)を、いかなる意思と目的でもってブチ破っていくのか。自分らの明日をどう突破するのか、そんな物語だと思います。
そして、果てしなく広くて厳しくてあまりいい所ではない地上の天元を突破するこの物語は、現実の僕らが、自身の『明日』をどう『突破』するのか、ということを問いかける作品でもあるのではないかと思います。世界は果てしなく広くて、死はそこら辺に転がっていて、思い通りにいかないことは多々あって、不安と恐怖で満ちている。そんな中でどう明日へと突き進むのか。僕らが暮らす地上、その『天』を、果たして突破することは出来るのか。自分のドリルを輝かせられるのか。カミナの処世は圧倒的な自己。シモンは取り敢えず復讐。しかし、それはまだ答えでは無い筈だ。まだまだ、彼らは自分の天元を突破してはいない。
自分の感情に反応して稼動するドリル―――壁を、地を、天井を、あらゆる障害を打ち破るその自信、それを如何なる意思で、目的で作動させるのか。そしてどのように、それぞれの『天元』を『突破』するのか―――この作品は、そんなことを視聴者自身にも問いかける作品であるようです。
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口開けたままポカーンとしつつ熱中して見て、震え上がり燃え上がり全俺が震撼しまくり、そして最後には涙。
素晴らしい、素晴らしすぎる。
グレンラガン。
最高に究極に最強だ!最初から最後までクライマックスだ!
【More】
【俺のドリルが真っ赤に燃える!
縮こまったアスをこじ開けジャックインしろと轟き叫ぶ!!】
「一度故郷を離れたからにゃ、負けねえ退かねえ悔やまねえ!前しか向かねえ振り向かねえ!」

とにかく勢いのあるカミナ。
前半を見る限りでは、カミナはその"勢い"だけで押し通るキャラというか、圧倒的な『自己』で持って押し通すキャラなのかと思いました。男の理想、というと言い過ぎかもしれませんが、そんな感じで、男なら誰もが憧れるであろう少年漫画や冒険小説の主人公のような、圧倒的な自分に対する自信―――つまり『自己』で、全ての困難や恐怖に立ち向かっていきそれを乗り越えるキャラクターなのかと思っていました。
実際前半部だけを見て感じでは、そうなのです。
"何処までも"広がる世界に恐怖を感じずに、むしろ楽しみと興奮を感じ取る。道端に転がる亡骸に、同情も畏怖も感じない。
前回の「お前を信じる俺を信じろ」という台詞がその典型のように、彼が持つ圧倒的な『自己』。そしてそれを持ってして恐怖や困難を『押し通す』。それがカミナだったのです。
だが後半部。
敵のロボを強奪する作戦を立て、それを実行するも、ロボは操縦者の認証システムのようなものが付いており、カミナでは動かせなかった。それでも、気合で押し通そうとするカミナ。そんな彼の目の前に偶然にも現れる、昨日見た道端に転がる"亡骸"。

そこで初めて、自分の『死』を意識するカミナ。
子供の頃の親父との別れ。地上に旅立った親父と、一人地下に置いていかれたカミナ。親父が何を目指していたのか。そしてカミナは、彼の地上への憧れに親父が影響していることは確実ですが、カミナはその親父の"何に"憧れて・影響を受けて地上を目指すのか―――その答えは今はまだ分かりませんが、それでも、カミナはその『自分の目指す場所』に辿り着くまでは、絶対に死なないと信じている。そこに辿り着くまでは、負けないし退かないし悔やまない。前しか向かないし、振り返らない。
それでも。
白骨と化した屍を見て、自分の『死』を想起してしまうカミナ。
自分も同じく人間だと、自分もいつか必ず死ぬということを、カミナの『自己』でどうにもならない存在―――『死』
が在ることを、思い出すカミナ。
しかし、だが!
そこで踏みとどまり、そこで耐え。
死の恐怖に退かず、地上に出てきたことに悔やまず、全ての不安に負けなかったカミナは、自分を取り戻します。そして動き出すロボット―――最高すぎる!!

つまり、『カミナはカミナ』ということなのです。
この圧倒的な自信がカミナ。この圧倒的な自己がカミナ。退かず、悔やまず、負けないのがカミナ。だから「俺を誰だと思ってやがる」というセリフ。言うなれば。「俺はカミナだぞ!頭蓋骨見て死の恐怖に震えるなんて事があるかぁ!」。
『カミナ』なんだから、退かないし悔やまないし負けない。死の恐怖も世界への不安も、全部根拠があるのか無いのか分からないような『自信』で持って打ち破るのがカミナ。死とか関係ない。為すことを成すまで、死なないと"信じ込む"。だから『カミナ』という存在は、最強で最高。だから「俺を誰だと思ってやがる」という台詞が出てくる。カミナは、最強で最高なんだから。
もの凄い程の自信を持ち、圧倒的な自己で押し通るのが、カミナという存在なのです。恐怖に打ち震えたあの骨を見た時のカミナはカミナでは無かった。だからあの時、カミナは負けそうになった。―――自分に。
カミナが自信で作り上げた、圧倒的な自己を持つ『カミナ』という存在。それに反していたから、あの時ロボットは動かなかったし、カミナは死にそうだった。けれどそれを乗り越えたから、カミナは彼の望む最強で最高な『カミナ』に戻れたからこそ、ロボットも動いたし勝利もした。
「負けねえ退かねえ悔やまねえ!前しか向かねえ振り向かねえ!」
自分で言っていた通り、それが『カミナ』という存在なんだから。だから、ロボをボロボロにしながらも、こんなにダイナミックな勝利を収めるんだよ。『カミナ』だから。
………
とか書いたけど。最後には、『早すぎる(場所が)』親父の死を見せて、カミナに更に『現実』を突きつけます。人は死ぬし、勢いや自信だけではどうにもならないことも"沢山"あるという現実。
それでも、「前しか向かねえ振り向かねえ!」カミナなら、簡単に乗り越えてくれると思うけど。
地下というのは"限られた空間"(しかもかなり限定的に)であって、それは閉塞感を生みますが同時に安心感も生み出します。空間が(限定的に)限られてるのだから、認識しようと思えば"世界の全てを"認識できる。そうすれば、そこに恐怖は無くなる。

しかし彼らが出てきた地上は、全く持って限られた空間ではありません。全てを認識するのが不可能なほど、"何処までも"広がる空間。作中で彼らが言っていた様に、「思っているほど素敵な場所じゃない」し、「厳しい場所」だ。
カミナはそこを、彼のグレンとシモンのラガンで生き抜こうとする。
シモンはまだまだ全然、態度を決めかねている。とりあえず、兄貴に付いていくだけ。
だからこの作品は、彼らの成長物語であると思う。
シモンの意思の確認もせずに、『自己』でもって何処までも突き進もうとするカミナ。勿論彼にも優しさや思いやりはありますが、彼の持つ自信や言葉、理念や信念は殆ど彼自身に対する内向きのベクトルで構成されています。だからこそ、あれだけ凄まじい『自己』が生み出せるのでもあるのですが。
シモンの方は全くさっぱり。意思も目的も何もない。一まずは『仇』という目的を得たりもしたけれど、それだけ。彼の意思で、彼の自己による目的ではない。彼自身の明日をそのドリルでこじ開けようとは思わない。『ドリル』に輝きが宿らない。
そんな彼らが。果たして何処を目指し、何を目的にし、どうするのか。自らの天元を、そして自分の中にある"世界"の天元(一話までで言う天井)を、いかなる意思と目的でもってブチ破っていくのか。自分らの明日をどう突破するのか、そんな物語だと思います。
そして、果てしなく広くて厳しくてあまりいい所ではない地上の天元を突破するこの物語は、現実の僕らが、自身の『明日』をどう『突破』するのか、ということを問いかける作品でもあるのではないかと思います。世界は果てしなく広くて、死はそこら辺に転がっていて、思い通りにいかないことは多々あって、不安と恐怖で満ちている。そんな中でどう明日へと突き進むのか。僕らが暮らす地上、その『天』を、果たして突破することは出来るのか。自分のドリルを輝かせられるのか。カミナの処世は圧倒的な自己。シモンは取り敢えず復讐。しかし、それはまだ答えでは無い筈だ。まだまだ、彼らは自分の天元を突破してはいない。
自分の感情に反応して稼動するドリル―――壁を、地を、天井を、あらゆる障害を打ち破るその自信、それを如何なる意思で、目的で作動させるのか。そしてどのように、それぞれの『天元』を『突破』するのか―――この作品は、そんなことを視聴者自身にも問いかける作品であるようです。
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