2007'06.05 (Tue) 04:30
久しぶりに、かがみの笑顔を見たような気がします。

いや、今まで、笑ってる顔が無かった訳ではないのです。
確かに笑顔はありました。けれどそれの大多数は、どちらかというと苦笑いや愛想笑いで、かがみの心からの笑顔に見えなかったのです。
嬉しくて、喜びが顔からにじみ出ている所為でほんのりと笑顔に見える顔もありました。でもそれは『喜び』に付随する笑顔であって、『笑う』というのが根源にある笑顔ではなかったのです。ちょっとした笑顔、ハニカムくらいの笑い顔ならありました。でもそれは本当にちょっとした些細な笑顔で、次の瞬間には無かったことになってしまうようなものでした。
なかなか笑顔を見せないかがみ。正確に調べたわけではなくて、僕の記憶ですけど、かがみの心からの笑顔が最後に見れたのって、なんか第2話ぐらいだったような気がします。ここまでくると僕はもう、逆に「かがみんに笑顔はいらない」とか思ってました(というか、思い込んで納得してました)。「笑うという行為は本来攻撃的なものであり、獣が牙をむく行為が原点である」byシグルイ。「かがみは凶暴」とか言ってるこなたのイメージを否定する為に、かがみは笑わないのだ←結論。もちろん冗談です。

ご承知の通り、かがみはすごくしっかりしている娘です。この4人をまとめようとする方向性も、円滑な関係を取れるように調整しようとする意思も兼ね備えています。端的にいうと、すごく周りに気を使っているのです。
笑顔というのは、感情を顔に出してしまうということですね。感情を顔に出すのは、周りに自分の感情を表明してしまうことになります。同時に、『顔に出す』ということで表明化したその感情は、自分の心の中でも表出してしまうのです。たとえば、たいして怒ってもないのに、本気で怒ったような顔をしたり態度を取ったりすると、なんだか本当に怒っているような気持ちになってきませんでしょうか。そうした『振り』でも、それを表明してしまうと、なんだかソレにのまれてしまうような感覚。自分自身が『怒っているんだ』と認識してしまうことにより、本当に『そうだ』と思い込んでしまう錯覚。感情を表明することにより、相手に『ソレ』(自分の感情はこうだ、ということ)を認識させているのですが、同時に、自分自身にも『ソレ』を認識させていることになってしまうのです。つまり、感情の表出は、大なり小なり自分自身がその自分の感情に『のまれてしまう』ことに繋がるのです。
小さな感情の変化であれば、それは大した問題ではありません。少しくらいの笑いや、少しくらいの怒りなんかならば、自分自身がのまれるといっても、ほんの少しだけ。例えばかがみも、ちょっと笑ったりちょっと怒ったり(笑うというより苦笑い、怒るというより呆れるですが)しますが、それに自分自身がのまれてしまうことはありません。
しかし大きな感情の変化となるとどうでしょう。もの凄く笑ったり、もの凄く怒ったりしていると、それにのまれちゃったりしませんか。例えば、凄く笑ってる時に意味の分からないこと口走っちゃったり、凄く怒ってる時に自分でも考えられないような行動を起こしちゃったり。大きすぎる感情の動きにより、自分の心がのまれてしまう―――いわゆる、我を忘れるというものです。
大きな感情の動きは、心にも大きな影響を与え、そしてなにより表情などでそれを『表してしまう』ことは、自分にも『ソレ』と認識させてしまうことであり、非常に危険なことでもあるのです。
特にかがみの場合は。

前述したとおり、かがみは周りのことを非常に気遣っています。こなたに接する時、つかさに接する時、みゆきに接する時―――それぞれで、かがみは微妙に自分を変えて接してます。もちろんこれは悪い意味ではなく、いい意味で。裏表があって変えているのではなく相手に合わせるように変えている。こなたには、オタクネタを振ったり、時にイジッたりしますが、他の二人にはそんなことほぼしません。つかさには、色んなことを手伝ったりと面倒見が良く(それでいて過保護にならないバランス!)、いつも心配してあげていますが、他の二人にはそこまでではありません。かがみが垣間見せる、他の三人に対する心の中での呼び方なんかが、彼女たちへの接し方を端的に表現しているといえるでしょう。こなたへは「こいつ」。つかさへは「この子」。みゆきへは「みゆき」。それぞれ、可愛がる兼遊び相手的であったり、庇護したい対象であったり、対等的な立場であったり。

たとえばこなたなんかは、つかさやみゆきさんにもゲームネタを振って汗かかせたりする時もあるのですが、かがみはそういうことありません。ある程度自分を相手に合わせて接しているから、そのようなことは起こらないのです。つまり、周りに気を遣っているのです。
このように、ナチュラルに周りに気を遣っているかがみにとって、我を失う(失うとまでいかなくても、多少は見失う)可能性がある、大きな感情の表明は、出来ることならば避けたいものなのです。
顔による、表情による表現には、二種類あると思います。
まず一つは、相手に自分の感情を認識させる目的(もしくは効果)の表情。顔というのは他人に見えますから、たとえば怒った表情をすれば、相手に「この人は怒っている」という認識を与えることができます。逆に、もしも本心が怒っていても、その「怒っている」ということを表情に出さなければ、相手に「この人は怒っている」という印象を与えずに済むかもしれません。現実世界でも、怒ってはいけない場面・立場などで怒っている時なんかは、無理矢理そうは見えないような表情を作ったりしますよね。表情によって自分の感情を伝えたり、または伝えなかったり(もちろん、コミュニケーションは表情だけではないので、それだけで全てが伝わる・伝わらないということはないのですが)。意思伝達、コミュニケーションの手段の一つとして、表情による表現があると思うのです。ある程度意図的な、表情のコントロール。
もう一つは、本当単純に、感情が顔に出てしまった場合の表情。これは前者とは違い、表情に対してコントロールをしていません(できません)。自分が怒っているということを表明するための怒り顔ではなく、自分が怒っているからこその怒り顔。大きすぎる感情の発露によって、我を失う―――つまり、『相手にどう接するか』という考えが欠けたままでコミュニケーションをとることになってしまうのです。
表情を大雑把に腑分けしてこのようなものだと仮定すると、逆に表情から心情を読み解くことも可能になるでしょう。

かがみはよく、こなたに呆れた表情でツッコミ入れたり、こなたに苦笑いでツッコミ入れたりしますが、それは勿論彼女がそう思っているからそのような表情をしているのでしょうが、同時に、こなたに「自分はこう思っている」ということを表明しているようにも見えます。その話には呆れてるんだよ、とか、そのネタには苦笑いだよ、とかをこなたに伝えている(というか寧ろ、視聴者に伝えている)。自己の感情の発露として表情を使うのではなく、コミュニケーション手段として表情を使っているのです。それはもちろん、かがみが『気を遣う』から。気を遣うかがみにとって、周りとのコミュニケーションを考えずに、自分の感情をダイレクトに(そして制御不可で)表情に乗せてしまうなんてことははばかれるのです。
これがまだ、「嬉しい」「安堵」といった、ネガティブな想像をまずさせることのないような表情なら、問題はないでしょう。自分の制御下に置いてなくても、それが他人にどう受け止められても、「良くない方に」思われることはまずありえない。しかし「笑い」や「怒り」は、良くない方に勝手に解釈されるかもしれません。
本心からの、大きな感情をそのまま表情に乗せるということは、かがみが重要だと思っている、「周りに気を遣う」ということを放棄するということです。意図的なコミュニケーションの放棄です。かがみは気を遣うし、つかさに面倒見が良かったり、こなたに甘えられたり、勉強やダイエットなど努力をしていますが、それら―――かがみが「寂しがり屋」であることに起因する(この辺、詳しくは別口で書きます)行動は、全て他者とのコミュニケーションにおいて意味を成しているのです。かがみにとって、自分の制御下に置けない状態でのコミュニケーションは、できれば避けたいものなのです。だからかがみには、心からの笑顔が全然無い。

そんなかがみが久しぶりに見せた、心からの笑顔、笑い顔。
それはどういうことかというと、かがみが重要に思っている意図的なコミュニケーション(というよりむしろ、意図しないコミュニケーションを嫌だと思っているのかも)、それを越えてしまった感情が、そこから湧き起こされてしまったからです。
周りに気を遣う、相手にある程度合わせる。そんなかがみのルールを、あっさりと破ってしまったほどの感情の発露。
それはこなたによるもの、でした。
考えてみれば、最初に僕が「第2話で見た」と書いた、かがみの心からの笑顔もまた、こなたによるものでした。

にらめっこ。
こなたの作り出した面白い顔は、かがみを心から笑わせてしまう顔。
思い起こしてみれば。かがみが心底怒っていたのも、こなたによるもの。
かがみのイメージ。火を吹くヤツ。

かがみにとって重要な、意図的なコミュニケーションを放棄してしまう状態を作り出せるのは。総じて、こなた。
こなたが、このかがみの考え、つまりかがみの内面と外面にあるガードを破ってしまう程のモノを生み出せるくらい、かがみと相性が良いのか。それとも、かがみが意図的なコミュニケーションを放棄して本心をさらけ出してしまっても良いと思えるくらい、安心できるくらいに二人の信頼は充分なのか。それとも、そのどっちでもあるのか―――。
いずれにせよ、こなた。
相手に嫌な思いをさせたくないなと、自分を抑える、なんてことを放棄させてしまえるのは、こなただけ。かがみのガードを越えて。信頼と安心の壁を越えて。かがみが本心の笑顔を(あと本心の怒りも)見せることが出来るのは、こなたがいるからなのです。


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ということで、一応これ、9話の感想なんですが、かが・こな以外殆ど無視して書いてしまいました。
え~と、らき☆すた9話のサブタイトルは「そんな感覚」です。「そんな感覚」というのは、根拠や理由・理屈が不十分、もしくは分からない、もしくは無いのですが、「そう思える」、そういうのに対して使う言葉だと思われます。血液型占いとか寿司占いとか、根拠・理由・理屈が不十分・もしくは分からないけれど、感覚としてそうっぽい。逆に、「そんな感覚」から、不十分な根拠を導き出す場合もあるでしょう。たとえばこなたが、この4人の集まりを「類とも」と述べたように。勿論これは不十分すぎる根拠で、だからこそ感覚なのですが。なんでこの4人が集ったのか、なんで仲良くなれているのか、その根拠・理由・理屈は明確ではありません。だから、「そんな感覚」という観点からの論(こなたの言です)も出てくる。しかし、この世には根拠や理由や理屈が分からないことなんて、星の数ほど存在します。なぜ~~なのか、なぜ××なのか分からないことなんて、沢山ある。この4人が集っていることも同じ。なぜ、この4人が集っているのかなんて、分からない。でも、それでいいのです。少なくとも当の本人たちにとっては、それでいい。根拠も理由も理屈もいらない。この4人が集えて、楽しく過ごしているという事実が重要であって、その根拠・理由・理屈を知ることは、本人たちにとっては全く意味を成さない。それを知ったことで4人の関係がさらに良くなるのかもしれないけれど、それにかかるコストを鑑みたら、そんなこと考えるよりまったりとダベッていた方がよっぽど良い。いや、他にも世の中、分からないこと沢山あるけど、それの根拠・理由・理屈を考えるくらいなら、それの「感覚」をネタにして、ダベッていた方がよっぽど有意義、いや、よっぽど『楽しい』。だから、「そんな感覚」。分からないことは切り捨てて。そんな感覚で、楽しく話すのが彼女たち4人。 というような、感覚を持ちました。
かがみこなたの関係もまた、僕がここに書いたような、「そんな感覚に」思えた訳です。なんかこんな感じかな~って。よし、これで9話と繋がった(えっ

【More】
いや、今まで、笑ってる顔が無かった訳ではないのです。
確かに笑顔はありました。けれどそれの大多数は、どちらかというと苦笑いや愛想笑いで、かがみの心からの笑顔に見えなかったのです。
嬉しくて、喜びが顔からにじみ出ている所為でほんのりと笑顔に見える顔もありました。でもそれは『喜び』に付随する笑顔であって、『笑う』というのが根源にある笑顔ではなかったのです。ちょっとした笑顔、ハニカムくらいの笑い顔ならありました。でもそれは本当にちょっとした些細な笑顔で、次の瞬間には無かったことになってしまうようなものでした。
なかなか笑顔を見せないかがみ。正確に調べたわけではなくて、僕の記憶ですけど、かがみの心からの笑顔が最後に見れたのって、なんか第2話ぐらいだったような気がします。ここまでくると僕はもう、逆に「かがみんに笑顔はいらない」とか思ってました(というか、思い込んで納得してました)。「笑うという行為は本来攻撃的なものであり、獣が牙をむく行為が原点である」byシグルイ。「かがみは凶暴」とか言ってるこなたのイメージを否定する為に、かがみは笑わないのだ←結論。もちろん冗談です。

ご承知の通り、かがみはすごくしっかりしている娘です。この4人をまとめようとする方向性も、円滑な関係を取れるように調整しようとする意思も兼ね備えています。端的にいうと、すごく周りに気を使っているのです。
笑顔というのは、感情を顔に出してしまうということですね。感情を顔に出すのは、周りに自分の感情を表明してしまうことになります。同時に、『顔に出す』ということで表明化したその感情は、自分の心の中でも表出してしまうのです。たとえば、たいして怒ってもないのに、本気で怒ったような顔をしたり態度を取ったりすると、なんだか本当に怒っているような気持ちになってきませんでしょうか。そうした『振り』でも、それを表明してしまうと、なんだかソレにのまれてしまうような感覚。自分自身が『怒っているんだ』と認識してしまうことにより、本当に『そうだ』と思い込んでしまう錯覚。感情を表明することにより、相手に『ソレ』(自分の感情はこうだ、ということ)を認識させているのですが、同時に、自分自身にも『ソレ』を認識させていることになってしまうのです。つまり、感情の表出は、大なり小なり自分自身がその自分の感情に『のまれてしまう』ことに繋がるのです。
小さな感情の変化であれば、それは大した問題ではありません。少しくらいの笑いや、少しくらいの怒りなんかならば、自分自身がのまれるといっても、ほんの少しだけ。例えばかがみも、ちょっと笑ったりちょっと怒ったり(笑うというより苦笑い、怒るというより呆れるですが)しますが、それに自分自身がのまれてしまうことはありません。
しかし大きな感情の変化となるとどうでしょう。もの凄く笑ったり、もの凄く怒ったりしていると、それにのまれちゃったりしませんか。例えば、凄く笑ってる時に意味の分からないこと口走っちゃったり、凄く怒ってる時に自分でも考えられないような行動を起こしちゃったり。大きすぎる感情の動きにより、自分の心がのまれてしまう―――いわゆる、我を忘れるというものです。
大きな感情の動きは、心にも大きな影響を与え、そしてなにより表情などでそれを『表してしまう』ことは、自分にも『ソレ』と認識させてしまうことであり、非常に危険なことでもあるのです。
特にかがみの場合は。

前述したとおり、かがみは周りのことを非常に気遣っています。こなたに接する時、つかさに接する時、みゆきに接する時―――それぞれで、かがみは微妙に自分を変えて接してます。もちろんこれは悪い意味ではなく、いい意味で。裏表があって変えているのではなく相手に合わせるように変えている。こなたには、オタクネタを振ったり、時にイジッたりしますが、他の二人にはそんなことほぼしません。つかさには、色んなことを手伝ったりと面倒見が良く(それでいて過保護にならないバランス!)、いつも心配してあげていますが、他の二人にはそこまでではありません。かがみが垣間見せる、他の三人に対する心の中での呼び方なんかが、彼女たちへの接し方を端的に表現しているといえるでしょう。こなたへは「こいつ」。つかさへは「この子」。みゆきへは「みゆき」。それぞれ、可愛がる兼遊び相手的であったり、庇護したい対象であったり、対等的な立場であったり。

たとえばこなたなんかは、つかさやみゆきさんにもゲームネタを振って汗かかせたりする時もあるのですが、かがみはそういうことありません。ある程度自分を相手に合わせて接しているから、そのようなことは起こらないのです。つまり、周りに気を遣っているのです。
このように、ナチュラルに周りに気を遣っているかがみにとって、我を失う(失うとまでいかなくても、多少は見失う)可能性がある、大きな感情の表明は、出来ることならば避けたいものなのです。
顔による、表情による表現には、二種類あると思います。
まず一つは、相手に自分の感情を認識させる目的(もしくは効果)の表情。顔というのは他人に見えますから、たとえば怒った表情をすれば、相手に「この人は怒っている」という認識を与えることができます。逆に、もしも本心が怒っていても、その「怒っている」ということを表情に出さなければ、相手に「この人は怒っている」という印象を与えずに済むかもしれません。現実世界でも、怒ってはいけない場面・立場などで怒っている時なんかは、無理矢理そうは見えないような表情を作ったりしますよね。表情によって自分の感情を伝えたり、または伝えなかったり(もちろん、コミュニケーションは表情だけではないので、それだけで全てが伝わる・伝わらないということはないのですが)。意思伝達、コミュニケーションの手段の一つとして、表情による表現があると思うのです。ある程度意図的な、表情のコントロール。
もう一つは、本当単純に、感情が顔に出てしまった場合の表情。これは前者とは違い、表情に対してコントロールをしていません(できません)。自分が怒っているということを表明するための怒り顔ではなく、自分が怒っているからこその怒り顔。大きすぎる感情の発露によって、我を失う―――つまり、『相手にどう接するか』という考えが欠けたままでコミュニケーションをとることになってしまうのです。
表情を大雑把に腑分けしてこのようなものだと仮定すると、逆に表情から心情を読み解くことも可能になるでしょう。

かがみはよく、こなたに呆れた表情でツッコミ入れたり、こなたに苦笑いでツッコミ入れたりしますが、それは勿論彼女がそう思っているからそのような表情をしているのでしょうが、同時に、こなたに「自分はこう思っている」ということを表明しているようにも見えます。その話には呆れてるんだよ、とか、そのネタには苦笑いだよ、とかをこなたに伝えている(というか寧ろ、視聴者に伝えている)。自己の感情の発露として表情を使うのではなく、コミュニケーション手段として表情を使っているのです。それはもちろん、かがみが『気を遣う』から。気を遣うかがみにとって、周りとのコミュニケーションを考えずに、自分の感情をダイレクトに(そして制御不可で)表情に乗せてしまうなんてことははばかれるのです。
これがまだ、「嬉しい」「安堵」といった、ネガティブな想像をまずさせることのないような表情なら、問題はないでしょう。自分の制御下に置いてなくても、それが他人にどう受け止められても、「良くない方に」思われることはまずありえない。しかし「笑い」や「怒り」は、良くない方に勝手に解釈されるかもしれません。
本心からの、大きな感情をそのまま表情に乗せるということは、かがみが重要だと思っている、「周りに気を遣う」ということを放棄するということです。意図的なコミュニケーションの放棄です。かがみは気を遣うし、つかさに面倒見が良かったり、こなたに甘えられたり、勉強やダイエットなど努力をしていますが、それら―――かがみが「寂しがり屋」であることに起因する(この辺、詳しくは別口で書きます)行動は、全て他者とのコミュニケーションにおいて意味を成しているのです。かがみにとって、自分の制御下に置けない状態でのコミュニケーションは、できれば避けたいものなのです。だからかがみには、心からの笑顔が全然無い。

そんなかがみが久しぶりに見せた、心からの笑顔、笑い顔。
それはどういうことかというと、かがみが重要に思っている意図的なコミュニケーション(というよりむしろ、意図しないコミュニケーションを嫌だと思っているのかも)、それを越えてしまった感情が、そこから湧き起こされてしまったからです。
周りに気を遣う、相手にある程度合わせる。そんなかがみのルールを、あっさりと破ってしまったほどの感情の発露。
それはこなたによるもの、でした。
考えてみれば、最初に僕が「第2話で見た」と書いた、かがみの心からの笑顔もまた、こなたによるものでした。

にらめっこ。
こなたの作り出した面白い顔は、かがみを心から笑わせてしまう顔。
思い起こしてみれば。かがみが心底怒っていたのも、こなたによるもの。
かがみのイメージ。火を吹くヤツ。

かがみにとって重要な、意図的なコミュニケーションを放棄してしまう状態を作り出せるのは。総じて、こなた。
こなたが、このかがみの考え、つまりかがみの内面と外面にあるガードを破ってしまう程のモノを生み出せるくらい、かがみと相性が良いのか。それとも、かがみが意図的なコミュニケーションを放棄して本心をさらけ出してしまっても良いと思えるくらい、安心できるくらいに二人の信頼は充分なのか。それとも、そのどっちでもあるのか―――。
いずれにせよ、こなた。
相手に嫌な思いをさせたくないなと、自分を抑える、なんてことを放棄させてしまえるのは、こなただけ。かがみのガードを越えて。信頼と安心の壁を越えて。かがみが本心の笑顔を(あと本心の怒りも)見せることが出来るのは、こなたがいるからなのです。


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ということで、一応これ、9話の感想なんですが、かが・こな以外殆ど無視して書いてしまいました。
え~と、らき☆すた9話のサブタイトルは「そんな感覚」です。「そんな感覚」というのは、根拠や理由・理屈が不十分、もしくは分からない、もしくは無いのですが、「そう思える」、そういうのに対して使う言葉だと思われます。血液型占いとか寿司占いとか、根拠・理由・理屈が不十分・もしくは分からないけれど、感覚としてそうっぽい。逆に、「そんな感覚」から、不十分な根拠を導き出す場合もあるでしょう。たとえばこなたが、この4人の集まりを「類とも」と述べたように。勿論これは不十分すぎる根拠で、だからこそ感覚なのですが。なんでこの4人が集ったのか、なんで仲良くなれているのか、その根拠・理由・理屈は明確ではありません。だから、「そんな感覚」という観点からの論(こなたの言です)も出てくる。しかし、この世には根拠や理由や理屈が分からないことなんて、星の数ほど存在します。なぜ~~なのか、なぜ××なのか分からないことなんて、沢山ある。この4人が集っていることも同じ。なぜ、この4人が集っているのかなんて、分からない。でも、それでいいのです。少なくとも当の本人たちにとっては、それでいい。根拠も理由も理屈もいらない。この4人が集えて、楽しく過ごしているという事実が重要であって、その根拠・理由・理屈を知ることは、本人たちにとっては全く意味を成さない。それを知ったことで4人の関係がさらに良くなるのかもしれないけれど、それにかかるコストを鑑みたら、そんなこと考えるよりまったりとダベッていた方がよっぽど良い。いや、他にも世の中、分からないこと沢山あるけど、それの根拠・理由・理屈を考えるくらいなら、それの「感覚」をネタにして、ダベッていた方がよっぽど有意義、いや、よっぽど『楽しい』。だから、「そんな感覚」。分からないことは切り捨てて。そんな感覚で、楽しく話すのが彼女たち4人。 というような、感覚を持ちました。
かがみこなたの関係もまた、僕がここに書いたような、「そんな感覚に」思えた訳です。なんかこんな感じかな~って。よし、これで9話と繋がった(えっ
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気晴らし、とか、息抜き、っつーのは大事だけど難しいですなー。私も割と煮詰まる方なんで、その大事さについてはもう身に染みてよくわかっているわけですが、そういう人ほど気晴らしも苦手だったりするのか、「気晴らし
2007/06/05(火) 12:17:55 | Old Dancer's BLOG
らき☆すた 現時点での評価:3.5~ [] チバテレビ : 04/08 24:00~ サンテレビ : 04/10 24:00~ テレビ埼玉 : 04/08 25:30~ 東北放送 : 04/10 26:00~ RKK熊本放送 : 04/08 26:20~ 東京MXテレビ : 04/11 25:30~ テレ....
2007/06/05(火) 12:28:16 | アニメって本当に面白いですね。
= 第9話 「そんな感覚」 ={{{やはり、らきすた2クールは本当なんだろうか。さすがにこの手のものは1クールにしとかないとつらいと思うが・・・。ネタ切れ・作画乱れ等にならないよう祈るばかりです。今回は割と普通だったかな、パロがだいぶ減ってきている感じがする。読書
2007/06/05(火) 13:02:37 | MEGASSA!!
読書の秋…ってこなたのはマンガしか読まないか。血液型って当たってると思いたいとこだけ信じる気がします(笑)占いはいいとこだけ信じるのがラッキーへの近道かな。寿司占い? なんでもありですね…▼ 第9
2007/06/05(火) 14:07:29 | SERA@らくblog
らき☆すた 9話のキャプ感想です。食べ過ぎ注意♪
2007/06/05(火) 15:19:06 | 紅蓮の煌き
「読書の秋ってコトで最近、色んな本に手を出してるんだけど、出費がかさむんだよね」「図書館で借りれば良いんじゃない?」「いや、図書館だと流石に漫画はないでしょ」いやいや、私の住んでる町の
2007/06/05(火) 18:25:00 | All Alternative
そんな感覚'''読書の秋'''漫画でも教養は多少得られるハズ・・・高校のうちは漫画・ラノベ三昧でもいいと思いますけどね~[[img(http://img.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/b2/b8/beni_koji/folder/863499/img_863499_20677112_2?1180950718)]]
2007/06/05(火) 19:33:27 | 紅日記~ベニッキ~
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2007/06/05(火) 20:25:42 | 【非公式】世界日本ハムの哀れblog@非公式
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2007/06/05(火) 21:34:01 | ふぇあ へぶん。
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2007/06/08(金) 01:53:40 | ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人
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2007/06/08(金) 03:21:46 | かいちょ~せつけんの日々の日記
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こんばんは、yukitaです。今回は、少し早く感想が書けました。・・・では、早速本編です。※結局、土曜日の深夜になりました。
2007/06/10(日) 01:12:54 | yukitaの想い出日誌
こんばんは、たこーすけです。周回遅れで、ただ今更新終了…あじゃぱー。「らき☆すた」第9話を視聴しましたので、その感想を書きたいと思います。原作は単行本第1巻から第4巻まで既読です。以下、「らき☆すた」第9話までの内容、ネタバレを含みます。未見の方は御注意
2007/06/13(水) 22:46:47 | たこーすけの、ちょろっと感想
第9話「そんな感覚」を見ました。動画はこちら↓ 第9話 1/3 第9話 2/3 第9話 2/3
2007/06/19(火) 22:19:59 | YouTubeアニメ動画
アニメらき☆すたイラストかがみ右下の毛玉みたいなのは、ツッコミ入れられる前に書くが、透明のビーチボールのつもり。…ビーチバレーに見えないのは、日本が暑いせいです。暑い。暑い
2007/07/09(月) 19:53:43 | kasumidokiの日記
品質評価 16 / 萌え評価 44 / 燃え評価 2 / ギャグ評価 38 / シリアス評価 8 / お色気評価 6 / 総合評価 19レビュー数 265 件 本は何冊も買うと意外に出費がかさむ。かといって立ち読みというわけにもいかない。「柊かがみ」は、だったら図書館でも行けば、というも「泉こな
2007/07/13(金) 14:59:18 | ANIMA-LIGHT:アニメ・マンガ・ライトノベルのレビュー検索エンジン
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