2007'08.19 (Sun) 01:40
![]() | DDD 2 / 奈須 きのこ |
三分の一くらい、野球のお話しでした。
アリカ「いまがずっと続けばいいのにな」
それは、なんとも心強い一言だった。
アリカが願うなら、本当にそうなるような気がした。
カイエ「ねぇ、昔みたいに、みんなで悪魔払いをしない?」
だから、僕は提案していた。
アリカ「じゃ…」
アリカが屈んでいた。
その手でボールをスピンさせる。
アリカ「野球をしよう」
ツラヌイ「へ…」
キリス「…は?」
僕以外はその言葉が理解できなかったようで怪訝な声を上げている。
「野球だよ」
もう一度皆に向き直り、そう告げた。
「チーム名は…『DDD』だ!」
(↑ウソあらすじ)
相変らず、胸を貫くような一品でした。
メインとなる『SVS』。
純粋な想いを抱くことと、純一でないから人間であるということ。
自分ではどうにもならない不遇と、それすらも、自分が『その道』を歩んでいるからこそ起きた『その』不幸。
ひとつのものを成し得る為の『機能』としての肉体・精神の鍛錬・研磨と、……その目的と手段の倒錯。生きる為に成しえるのではなく、成しえる為に生きる、という逆転現象。そこに『想い』が悪魔合体して……純一ではないけど、純粋だよな、というヒト達。
うん、そんな感じです。
なんだかんだいって純粋ですから。そしてその純粋さは、より多くの面倒くさいモノから目を背けなかったさらに純粋なものに駆逐される(結論だけ見れば)。
『らっきょ』の巴の話とかと近い塩梅なんじゃないでしょうか。
この塩梅で、純一と思い違いをした純粋さを持つが故の不幸(悪く言えば身から出た錆)、みたいなのを書かせればもうきのこ先生の上に立つ者はいないつーか、正直読んでて鬱るなー、というか。
その『SVS』を除く本線としては、伏線貼りの巻、という感じが強いですね。あの人もこの人もその人も、なんだかんだいって謎だらけじゃん、みたいな。
端的に言うと、なかなか面白かったです。読み始めてから二日で読み終えちゃったし。軽く鬱るけど。
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